蟹江歳時記編

蟹江町内をまち歩きも良いですが、季節ならではの花名所や祭見物を楽しみながらの散策も格別ですね。ここでは蟹江町内の1年間で、主なまち歩きの見所などを紹介します。簡単に紹介する程度ですので、詳しくは祭見物や花名所編などをご覧ください。

1月(睦月)

初詣(冨吉建速神社・八剱社)

蟹江町の1年は、元旦の初詣で始まります。各地域の鎮守様の境内は、写真のように初詣の参拝者で賑わいます。特に須成神社(冨吉建速神社・八剱社)や蟹江神明社には、大勢の方が訪れます。新年明けそうそう、境内では須成鼓笛保存会の皆さんによって須成太鼓の披露が行われます。隣接する龍照院では除夜の鐘が響いています。

蟹江大雪(須成島畑)

尾張平野に厳しい寒波が入ると思いがけない大雪に見舞われることがあります。島畑周辺は銀世界が拡がって、とても静寂な雰囲気になります。

2月(如月)

山田酒造酒蔵開放&新選組パレード

蟹江町内には2軒の造り酒屋があります。その中で、近鉄ハイキング蟹江町散策で、須成地区にある山田酒造の酒蔵開放が行われます。当日は蟹江ガイドボランティア・名古屋新撰組同好会を始めとする有志により新選組パレードなども執り行われて、とても賑やかな一日となります。

源氏塚公園梅

2月中旬以降、気候も緩んで花シーズンが到来します。平治の乱の際、平清盛に敗れた源義朝が立ち寄ったと伝承される源氏公園内の梅の花が一斉に咲きだします。

3月(弥生)

須成薄墨桜

3月も下旬になると須成神社北側公園にある薄墨桜が一足早く咲きだしてきます。染井吉野と比較すると花自体は一回り小さく、花色も薄墨色で控えめですが、とても上品さを感じさせられる桜です。

4月(卯月)

藤丸桜

JR蟹江駅北にある藤丸団地の桜並木は、藤丸桜の愛称で親しまれています。約50年を誇る古木の染井吉野が咲く並木は、とても見応えがあります。

法応寺さくらライブコンサート

蟹江本町川西地区の古刹、海辺山法応寺は町内桜の名所ですが、例年のこの時期(第2土曜日)、境内では「さくらライブ」が開催されます。境内で咲き誇る桜、または散り際の桜の花の下でのライブコンサートには多くの方が訪れます。

善太川左岸堤浜大根

鍋蓋新田地区の善太川左岸堤防一面に浜大根の白い花が咲きだします。一帯は白の絨毯で覆われます。これは、この地が、かつて海に面していた名残だと云われています。

本町八重桜並木

染井吉野が散り、4月中旬になると本町地区の八重桜の並木が見頃となってきます。ライトアップやイベントが開催されて賑わいます。

水道事務所牡丹園

蟹江町水道事務所の牡丹の花です。玄関先に牡丹園があり4月下旬から花が咲き出してきます。中国では古来から牡丹のことを「花の王者」として称賛してきたようですね。色彩が豊かでとても見事な花々を楽しむことができます。

5月(皐月)

須成島畑(刎畑)

尾張平野の伝統的農業景観島畑です。周りを田圃に囲まれ、島の形状の畑があちこちに点在していますが、5月中旬以降、田植えのため、田圃に水が入れられると、まさに島畑と云った景観が拡がってきます。

6月(水無月)

創郷公園花菖蒲園

梅雨に入る6月上旬頃になると佐屋川創郷公園の花菖蒲が一斉に咲きだします。花菖蒲は、蟹江町の花にも選ばれている花で、水郷景観に良くマッチした花です。

高砂部屋名古屋宿舎(蟹江山常楽寺龍照院)

6月の下旬になると、龍照院には大相撲高砂部屋の名古屋宿舎が置かれます。名古屋場所が終わるまで、早朝の散歩がてら、相撲稽古の見物を楽しめることができます。

7月(文月)

須成葭刈(蟹江須成地区~弥富市亀ヶ地地区)

7月最終日曜日には国重要無形民俗文化財の指定を受けている須成祭の葭刈が執り行われます。若衆たちが須成神社横から小舟に乗船し、蟹江川を下りながら両岸に縁起物の「ちまき」を撒いて行くので、それを求める方々で蟹江川堤防沿いが賑わいます。

8月(葉月)

須成宵祭・朝祭(蟹江須成地区)

8月第1土曜日と翌日曜日に須成宵祭・朝祭が執り行われます。宵祭には巻藁船、朝祭には車楽船が登場、船内からは、祭囃子が奏でられます。約400年の歴史を有するお祭で、国重要無形民俗文化財の指定やユネスコ無形文化遺産に登録を受けた優雅な川祭りです。

白イチジク

お盆過ぎにまち歩きすると青果店で並ぶのが蟹江特産の白イチジクです。明治以来「蟹江の白イチジク」として名古屋市場で好評でした。品種は「蓬莱柿」という在来種です。伊勢湾台風以後、栽培が少なくなりましたが、未だに根強い人気を博しています。8月後半から10月中頃までが旬で甘味が強く美味しいイチジクです。

9月(長月)

彼岸花(日光川ウォーターパーク)

9月下旬、秋の彼岸頃になると日光川ウォーターパーク内の庭園で彼岸花が咲きだしてきます。一面赤の絨毯に覆われます。

蟹江祭(蟹江神明社周辺)

9月最終土日に旧蟹江本町地区で秋祭「蟹江祭」が執り行われます。祭屋形が町内を巡行し、道踊りの披露が行われます。本町に隣接する蟹江新町、今、源氏才勝地区では神楽屋形が巡行し、甲高い祭太鼓の音が響きます。

10月(神無月)

いな饅頭

蟹江祭が始まる9月下旬から翌年3月までが、郷土料理「いな饅頭(いなまん)」が旬となる季節を迎えます。特に10月中旬から翌年2月上旬頃が美味しく感じる時期となります。町内には3店ほど提供する料亭があります。各お店も予約が必要なので、事前に調べたうえで食された方が良いようです。

かにえ町民まつり(蟹江町役場周辺)

10月第2土日には、蟹江町役場周辺で「かにえ町民まつり」が開催され、日曜日の午前には町内の神楽屋形や祭屋形が勢揃いします。とても周辺は賑やかな雰囲気となり、祭が盛り上がる場面でもあります。なお、午後からは須成祭の稚児行列も披露されます。

11月(霜月)

銀杏見物(蟹江町神社・寺院一帯)

秋が深まるとともに町内の神社や寺院の銀杏が色付き始めます。須成地区の龍照院や舟入地区の神明社の銀杏は、約400年の樹齢を誇り、町天然記念物に指定されています。

12月(師走)

火渡り神事(今地区秋葉三尺坊)

12月第3日曜日夜には、今地区秋葉三尺坊境内で、隔年ですが火渡り神事が執り行われます。境内には、善男善女の方々が集って、神事後に火渡りを行います。

イルミネーション(尾張温泉郷通・JR蟹江駅周辺)

年末年始にかけて尾張温泉郷通やJR蟹江駅周辺の通一帯にイルミネーションが飾り付けられます。写真は、足湯「かにえの郷」周辺、かつては、尾張温泉建物内には演劇場があり、大衆演劇なども披露されていました。寒い中、周辺を散策しながら、足湯に浸かりホカホカと温まって疲れを取り除くのも良いかもしれません。